「モルデュー」は、とても狂暴な巨大熊です。誰問わず襲いかかりメリダも危機にさらされます。ですが、モルデューはただの熊ではありません。そこには意外な事実が隠されているのです。
当記事では、『メリダとおそろしの森』に登場する「モルデュー」に詳しく説明しています。モルデューの正体や鬼火になった理由についてまとめているので、興味のある方はどうぞ寄ってってください。
巨大熊「モルデュー」
ディズニー&ピクサー映画『メリダとおそろしの森(Brave)』(2012)のヴィランズとして唯一登場する「モルデュー」は、体長15フィート(約4.6m)にも及ぶ巨大な熊。
身体全身におおわれた黒の毛皮と牙が圧倒的な威圧感を与え、かつての戦いで刺さった多くの弓矢が、背に残っています。性格は狂暴かつ獰猛、出会えば即襲われます。普段は森にある古代遺跡をすみかとしています。
過去にはメリダの父「ファーガス王」と戦って左足を食いちぎっています。その後、ファーガスは宿敵として日々、モルデューの首を狙っている模様。作中ではファーガス自身が左足を失ったときの戦いを、メリダに思いっきり自慢しているシーンも見受けられます。
モルデューの意外な正体!
実は「モルデュー」は元々熊ではなく、古の王国に4人いた王子のうちの1人です。あれほどまでの巨大な熊になったのは、魔女による魔法のためです。
4人のなかで最も「力」をもっていた王子は、国王が4人の王子それぞれに領土を分け与えたのが気に入らず、全てを自分のものにしようと企みます。そしてそのとき、さらに力を欲した王子は、魔女に頼んで魔法をかけてもらい、巨大な大熊「モルデュー」と化してまったのです。
また、モルデューと化した際には「自我」も失ってしまい、それがきっかけで国は滅んでしまいます。
ようは、1人の醜い欲望が、あの巨大な熊を生み出したというわけです。欲にくらんだら駄目という、よい教訓です。
なぜ鬼火になった?
作中最後、メリダたちはからかくもモルデューを倒します。そして、倒されたモルデューからは、青い「鬼火」が出てきます。鬼火はその人の運命を導くものとして、作中でもいくどか登場しています。
モルデューから出てきた鬼火は、人の顔のかたちをしていますが、言うまでもなくそれは先に説明した王子の顔です。つまり、モルデューもとい王子は、死んで鬼火になったのです。
ではなぜ王子は鬼火になったのか?
実は鬼火は、生きている間に邪悪な面を使い果たし、その贖罪として他者を運命に導くといった設定が後に判明しています。
ですから、今後、王子はモルデューとして犯した罪を償うため、鬼火として他者の運命を導いていくというわけです。
王子は魔法によって相当な悪さを長きにわたって犯したはずですから、鬼火として贖罪を果たすのは膨大な時間がかかってしまうでしょう。おそらく数百年?
まとめ
作中におけるモルデューは、良いと思われる部分が一切ない「悪」そのものでした。ただの狂暴な熊ともいえます。
ですが、数百年もの間、熊として自我を失った王子は、それがまさに贖罪なような気もしなくもありません。完全な自業自得ですが…。ただ、鬼火になって再び罪を償わなければならいと考えると、少しばかり同情します。
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