子供がロバになる『ピノキオ』のトラウマシーン。小さい時に見て、あまりの恐怖で打ちのめされた方も大勢いるはずです。ただ、時を経て、子供たちはなぜロバになったの?と疑問に思ったのではないでしょうか?

当記事では、そんな疑問にお答えするべく、問題となる『ピノキオ』のトラウマシーンについて詳しく解説しています。興味のある方はどうぞ寄ってって下さい。

子供が「ロバ」に!恐怖のトラウマシーン

(C)1940Disney.All Rights Reserves.

ディズニーの代表作『ピノキオ』(1940)には、頭から離れないトラウマシーンがあります。ディズニーでも1.2を争う恐怖シーンといっても決して言い過ぎではありません。

そのシーンとは、ずばりランピー(ランプウィック)がロバになる瞬間です。ランピーは、ピノキオが“親友”と称する男の子です。

ランピーは、言葉巧みに馬車屋(コーチマン)にのせられて、ピノキオらを含めた多くの子供たちと一緒に、“プレジャーアイランド”という何をやっても許される遊園地の島に向かいます。しかし、それこそが極悪人の馬車屋の企み。馬車屋は、好き放題してロバになった子供たちを自分の手駒にしようと考えいたたわけです。

そして、馬車屋のもくろみどおり、好き勝手暴れた子供たちは、瞬く間にロバになってしまいます。ランピーも例に漏れずロバになってしまうのですが、そのシーンがまさに恐怖そのもの。

ランピーが助けてー!と叫ぶも時すでに遅し、みるみるロバへと変貌してしまいます。変貌シーンは、ホラー映画などによくある影だけが映されており、かえってそれが怖さを増長しています。

ちなみにピノキオは、ジニミーの助けもあって、かろうじてロバの耳としっぽが生えるにとどまっています。
ディズニーには、他にも似たようなトラウマシーンのある作品がいくつか存在するので、興味のある方は以下記事を参照してください。

記事:『ダンボ』のトラウマシーン その深層心理は?ピンクのゾウについても解説
記事:【くまのプーさん】ハニーハントの「ズオウ」と「ヒイタチ」って何者?

魔法のある世界 “悪い魔法”でロバに

少し考えればすぐ分かることですが、ピノキオの世界では魔法が存在します。何より、妖精の魔法によって、意志を持った自由に動ける操り人形となったピノキオこそが、その最たる例です。『ピノキオ』は、あくまでファンタジーの作品だということです。

そして、子供たちがロバになったのも、魔法他なりません。これに関しては、『ピノキオ』のDVDの音声解説でより詳しく語られています。

魔法には「善と悪の二面性」があり、「子供をロバに変えてしまうような魔法」は「邪悪な魔法」であるとの説明がなされています。ようは、ロバになったのは“悪い魔法”のせいだとここでは言っています。

また、魔法にかかってしまう条件としては、子供が見境なく好き放題遊ぶといったことがあげられます。


そもそもなぜロバに?

魔法のせいで子供たちがロバになったのは分かったが、そもそもなぜロバに?と疑問に思った方もいるでしょう。

これに関しては、西欧では、ロバがどういった意味を示す言葉なのかを知ればすぐ分かります。

実は西欧においるロバは、しばしば「馬鹿」や「間抜け」など、“愚か者”を意味する言葉として用いられ、これが由来だとみて、ほぼ間違いありません。日本の「豚」や「タコ」などに相当するともいえます。

ちなみに英語でロバは、ass(お尻を意味する場合も)donkeyの2種類が存在します。もっぱら人を小馬鹿にする俗語として、assが用いられる模様。

好き放題やった子供たちはまさに“愚か者”。ロバ以外の何者でもなかったというわけです。ただ、ロバには何も罪はありません。

まとめ

このトラウマシーンは、ある意味、小さな子供たちのいましめとなります。好き放題やったらとんでもない罰が当たるんだよ、と諭すにはちょうど良いかもしれません。ただ、あまりに強烈なため、一生忘れられない瞬間になるのはまず間違いありません。


ぶん文太

彼女の影響を受けてディズニーに感化。いっそ記事にしてしまえと執筆中。スポーツ好きです。(大相撲、ボクシング、陸上など)。趣味は陸上(短距離)と相撲観戦。

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