『白雪姫』のディズニー版と原作(グリム童話)では随所に違いが見られます。当記事では、それらを比較し、考えうる違い6つを取り上げ紹介します。意外と思われる違いも結構あるので、気になる方はどうぞ寄ってってください。

1.キスシーンがない!?

白雪姫といえば王子様のキス。ディズニーを代表する名場面です。意外に思うかもしれませんが実はこれ、原作にはないディズニーの完全なるオリジナルです。

原作だと白雪姫は、また少し違った方法で息を吹き返しています。ディズニー版とは異なり、メルヘンのかけらもない復活劇が描かれています。

さらに、グリム童話の第何版かによって、その描写も違ってきます。草稿版だと、なんと白雪姫の父親が助け、初版以降だと召し使いが助けて?います。詳細は以下の記事をどうぞ。

〈記事〉【白雪姫】原作にキスシーンはなし!白雪姫は別の方法で復活!?キスはディズニーのオリジナルだった

2.女王には違いがたくさん

ディズニー版と原作とでは、女王の描かれ方において違いが多々見受けられます。

具体的には、王女が実母、毒リンゴ以外にも計3度白雪姫を手に掛けようとし、それに伴うおばあさん以外の変装、最後は焼かれた鉄の靴を履いて踊らされるなどの違いがあげられます。

女王の原作との違い関しては、別記事にて詳しく解説しています。


3.白雪姫の年齢が違う

ディズニー版だと白雪姫の年齢は14歳なのに対し、原作ではなんと7歳!日本だと小学1年か2年生の時期にあたります。にもかかわらず鏡が美しいというからには、まさに奇跡ともいえる美しさだったのでしょう。

原作では、白雪姫は「色が雪のように白く、ほおは血のように赤く、髪の毛はこくたんのように黒くつやがありました」とのよう描かれています。

ちなみにディズニーの王子様の年齢は18歳です。

4.動物は出てこない

白雪姫が動物たちとよく戯れていましたが、原作ではそのような描写は一切ありません。白雪姫が小鳥と歌うこともなければ、動物たちと一緒に仲良く掃除もしません。

唯一、原作で登場したといえる動物は、狩人の獲物となったイノシシのみ。


5.小人の区別がない

ディズニー版の小人たちには、「くしゃみ」、「先生」、「おこりんぼ」など、7人全てに名前がつけられており、性格もそれぞれで異なります。

これに対し原作だと小人の区別は一切なし。ゆえに作中では、どの小人がしゃべっているのか皆目見当がつきません。

6.家事は小人の条件だった

ディズニー版だと、白雪姫は小人たちが着く前に家の掃除や料理をし、その後も自ら進んで家事全般を楽しみながら行っています。

かたや原作だと、家事はあくまでも小人たちが白雪姫を家に留めるためにつきつけた条件です。

「家の仕事をしてくれて、料理をしたり、針仕事をしたり、寝床を直したり、洗濯をしたり、編み物をしたり、家の中をきちんときれいにしてくれるなら、おいらたちのところにいてくれよ。何も不自由はさせないから。(以下省略)」白水社『初版グリム童話集2(全4巻)』(1997)

原作のほうがより現実的です。

まとめ

白雪姫のディズニー版と原作との違いは結構たくさんあります。原作のほうがより現実的かつ、残酷な描写が多く、ディズニーはそこを上手く修正して世に送り出したというわけです。

原作のグリム童話の話自体は非常に短いので、ぜひ1度読んでみてください。新たな発見があるかもしれません。


ぶん文太

彼女の影響を受けてディズニーに感化。いっそ記事にしてしまえと執筆中。スポーツ好きです。(大相撲、ボクシング、陸上など)。趣味は陸上(短距離)と相撲観戦。

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